あらゆる事が短い時間に起こる。それは、概ね朗報といっても過言はない。
全て割愛する。
ひとつは、俺が探し求めていた「記憶」が手に入ったこと。
ふたつめは、俺の身体に関してだ。どうやら、主治医曰く回復に向かっているらしい。
みっつめは、ここにかくまでもない。約束の日に、彼女との邂逅を記す。
しかし、善意か。
この単語と象徴を顔を合わせるたびに、俺は昔会った狩人達に会いたくてたまらなくなる。そして尋ねたいのだ。善意とは、神とは、食事とは。
はて、こうして俺が逃げ切ってきた数々の狩人を思い出すと、女性ばかりだ。
男としては嬉しい限り。なんたって、どれも彼もが美人なんだもの。
とにかくまぁ、俺の(人曰く)善意は、聖を含む生命のように潔癖たりえない。
残念ながら、なりたいとも思わない。
なんせ、俺は幼少期から「人間」を食べないでおこうなんていうルールはもっていなかった。
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