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hetare

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頬に何かが伝ったとき、一瞬、俺は泣いたのかと思った。
でも、腕でそれを拭い取るとシャツの袖に、鮮やかで滑ったような、光沢のある赤色がついただけだ。返り血だった。誰のかは知らない。
始めてみる顔だったし、その人は一言も発さなかった。悲鳴すらあげなかった。
そりゃあ、俺があらゆる選択を選択する前に強奪してしまったから。
出来なかった、の間違いだろう。

さて食用に育てられたウシが食肉と化す瞬間や、狩の餌食となったキツネやシカが銃で撃ち抜かれた瞬間……こんな気分なのかな。勿論、選択をする前に強奪される側の思いとして。つまりは、俺が今日食べた人間の位置。普段、人間が立つ位置に俺が居るという位置関係。

今回の対処:血糊のついた服は森で焼き棄て、血の香りは香水で誤魔化す。
      甘ったるい匂いだ…なんかこういう香りの煙草があった気がする。

…………。
随分と無味乾燥な感想。しかし、今はこれ以外思いつかない……な。 
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