恋とは。
そんな話をした。貰った花束を手に帰路についている途中での出来事。
行きずりの老紳士の陽気な人柄は、サーカスのようにも思え、舞台役者のように立ち回った。いやぁ、爺さんとは……また違ったタイプのひとだな。
ヴァイラス・インサニア。ピエロと称すには紳士的。
しかし、紳士と言い切るには、彼はその枠を飛び越えはみ出してしまうものがある。
彼曰く、恋とは人と動物……内容や意味合いは違えど(人間から見れば、いっそ無情なぐらい彼らの愛は時に厳しく、残酷なので。)種族隔てなく起こり、共有し共通する項目。
もしくは、落ちてくるもの。ズバーン、とゴワッシャーと。凄い音だ。
落ちてきたら痛いなぁ、そりゃあ。
俺は落ちるものだという感覚だったが、そうか、落ちてくるのか。
タイミング的な意味合いなのかな、故に、落とすのは神か仏か、悪魔、か。
あ、あと…メモって置こう。大量のもらった花は、砂糖漬けの他、
飴の中に、もしくはゼリーの中にいれる事にする。
提供:ヴァイラス氏